夏休みの一日

材木座へドライブ。第三京浜〜横横〜保土ヶ谷へと抜けて鎌倉へ。
500キロを超えて、慣らしも第二段階3,500までまわす。どちらにしろ後一歩が踏み込めないのは変わりなく、最後の一歩が欲求不満だ。
雨の第三京浜では先行車のあげる水煙で煙る高速を、心地良く走る。きびきびと車線変更をあえて繰り返し、踏み込みも意識的に繰り返して、レスポンスとエンジンの心地よさを楽しんだ。
4,000近くまで回転をあげると、ウィーンと体にまで伝わってくる感触は、恐怖は一切なく快感だけが体を走り抜ける。
鎌倉に入ってからの短い山の合間の道を左右にハンドルを操る心地よさ。車幅を意識させない感覚的なドライビングは、凄いとしか言えない。1800ミリを超える幅とは思えない。一瞬にして横幅を完全に把握できている、怖いと感じた瞬間は一切無い。
雨の秋の材木座には、人がほとんどいない。
寄せて返す波をぼっと眺めていた。
材木座で一人タバコをふかし、考え事のあれこれをして、横浜経由で東京に戻る。
行きとは違う道を選択し、横浜、ベイブリッジ経由首都高で都内へ。思いっきり踏み込める気持ちよい瞬間を何度か味わいながら鼻歌まじりで運転した。
疲れるって事がない。いつまでもいつまでも踏み続けさせてくれ、と言うのが正直な感想だ。
途中X5と肩を並べ併走する時間があったが、やはり一回り大きな兄貴分には、威圧された。違うクルマだな。X3は、若干背の高いスポーティなセダンライクのSAVだ。本格的なオフローダーとはあきらかに異なる。並んだ瞬間の背の低さや存在感の違いが全てだ。X5とX3散々悩んだが、X3にして良かったと思う。大きく重いクルマを、えいやと動かすよりも、キビキビと走る快感は、X3ならではのものだろう。
帰り道、都内に出来た温泉によって極楽気分を味わって帰る。
ドライブの極楽、温泉の極楽。一日だけの夏休みだったが、至福の一日だった。